| 処理剤の総合適性 |
電子機器及び部品のハンダ付けでオルガノフラックスの全能力を完全に利用するためには、総合適性に富んだ化学工学が必要です。この適性とは、製品工程、装置等の全ハンダ付けシステムに関する総合的な適合性です。
上記の各要素はそれ自体重要なもので、各要素はハンダ付けが全体にうまくやれるように各工程を通じてコントロールされねばなりません。
| オルガノフラックス |
オルガノフラックスは何れも最高の濡れと酸化物除去が得られるように作られております。ロジン、塩化亜鉛、ヒドラジン化合物等は一切含まれておりません。
ハンダ付け後の残渣の水洗は非常に大事なことなので。オルガノフラックス残渣は何れも水洗洗浄システムでハンダ付け表面から効果的にかつ完全に除去されるように作られています。黒変(炭化)したり、不溶残渣を残したり、吸湿性になったりすることはありません。オルガノフラックスは何れもハンダ付け部品から水洗除去でき、それに適するように作られています。また、オルガノフラックスは何れも中和後は生物化学的に無害であり工場廃液として全く心配はありません。
| 使 用 法 |
水溶性フラックスを使用する場合には、回路や部品の設計段階で細かい注意を払わねばなりません。例えばすべての部品はハンダ付け後の水洗に耐えるものでなければなりません。また洗浄を完全にするためには、部品が基板から少し離れていると、フラックス残渣や水が溜まらず完全なすすぎが出来て効果があります。
オルガノフラックスは、フォーム(発泡)、浸漬、スプレー、はけ塗りの何れの方法でも使用できます。どの品種も缶から出したままの状態で使うか、オルガノフラックス添加剤又は無水イソプロピルアルコールを加えて使用します。
どのオルガノフラックスでもすべて自動スプレイ方式又はウェーブ方式で使用できます。
| 応 用 |
プリント基板・・・・・・・銅、錫―鉛、錫―ニッケル及び金メッキなどの回路面のハンダ付け。
部品リード等の予備ハンダ、ボンディング・・・・・・ジュメット線、コバール、鉄―ニッケル合金、錫―鉛、錫―ニッケル、貴金属導体等のハンダ付け、即ちダイオード、トランジスタ、リードリレー、スティター、半導体、Cord-Wood、厚膜導体、抵抗及びICのFlat-Parkなどに最適。
フラックス装置及び容器は、ガラス製か又は、プラスチック(PVC)、又は樹脂ライニング(高温焼付エポキシフェノール又はTFE)したものをご使用ください。
オルガノフラックスはフォームフラクサー上で均一の泡を作り出し、スルホール内部、部品リードおよび回路面に完全な濡れをもたらします。
| フラックスの調整(コントロール) |
オルガノフラックスの固形分(非揮発性物質%)のコントロールは重要なことです。これは次の二つの点で非常に大事なことなのです。
フォームフラッシングの場合には、泡の洗浄効果が回路及び部品リードの表面からパンチングやドリリングによる基板表面の屑や埃を洗い落とします。こうして基板面の汚れを除去し、ハンダ付け性を改善しますが、その一方ではフラックス液自体が汚れ、劣化してきます。ハンダ付けが悪くなって来た時(即ち修正率が高くなった時)には、フラックスの交換は24時間毎から2週間毎まで、作業条件によりさまざまです。
フラックスのコントロールを簡単にするためにオルガノフラックスにはそれぞれノモグラフ及び固形分調整表があります。ノモグラフを見れば各温度に対する固形分がわかります。(もホンを冷やしたり熱したりする必要はありません。固形分調整表を見るとガロン当り何オンスのシンナー又はアルコールを入れればフラックスを必要な固形分を含んだ品質に戻せるかが判ります
| ハンダ付け |
オルガノフラックスを用いて、プリント回路部品リード、ICボンディングまたはその他の機器にハンダ付けをする場合には、ハンダウェーブ又はハンダポットに入れる前に回路や部品の予熱装置を付属させなければなりません。
プレヒーティング
流れる熱風がメッキスルホール、アイレット及び回路表面から水蒸気及び溶剤蒸気を取り除きます。保温板は部品がハンダウェーブに入るまで、その温度を保つ役割をします。
このようなプレヒーティング、移動熱風、370℃の保温板をハンダ付け装置に組み入れた場合、コンベアーの速度と回路面の温度には次のような関係があります。
| コンベアー速度 ft/minute (cm/min) |
回路側基板面温度 |
| 3.0 (91.44cm) | 125〜130℃ |
| 3.5 (106.68cm) | 113〜115℃ |
| 4.0 (121.92cm) | 107〜110℃ |
| 4.5 (137.16cm) | 101〜104℃ |
| 5.0 (152.40cm) | 101〜104℃ |
ハンダ付け装置に上のような熱発生装置をつけた場合、部品温度(基板及びリード)の温度は、大きさや重さにもよりますが、平均65〜80℃になります。しかし、これは最高温度175℃と決めている。MIL-S-19500の限度内です。
| 自動ハンダ付け開始時の諸数値 |
オルガノフラックスのどの品番を使うかを決め、更にフラックス槽内での固形分調整限度を決めて、ハンダ装置を始動するに当って、次の表は作業開始時の諸数値を示しています。
下記の数値はほんの一例です。この数値はG-10プリント基板、厚さ1/16モで得たもので、基板の種類、基板の厚さ、アセンブリーの大きさ、部品リードの状態、ハンダ装置等によって適当に変えて下さい。
オルガノフラックスを使う場合、回路側の基板表面温度がプレヒートで104℃又はそれ以上になることが必要です。ハンダ付け速度を最高にし、高品位の仕上げを得るためには、熱風を送るだけでなく、その温度を維持する保温装置をつけることが望ましい。
| 回路表面 | 63/97 ハンダ温度(℃) | プレヒートの熱風の温度(℃) | コンベアー速度(cm/min) |
| 銅 | 240〜254 | 399 | 183〜213 |
| 錫・鉛 | 254〜265 | 399 | 152〜182 |
| 光沢錫 | 249〜260 | 399 | 182〜213 |
| 錫・ニッケル | 254〜265 | 399 | 152〜182 |
| 金 | 249〜260 | 399 | 152〜182 |
| ハンダレジスト処理した錫 | 238〜254 | 399 | 182〜213 |
| 同じく錫・ニッケル | 243〜254 | 399 | 152〜182 |
| 同じく光沢錫 | 243〜254 | 399 | 182〜213 |
| フラックス残渣除去 |
オルガノフラックスはハンダ付け後、回路及びハンダ付け箇所から除去されねばなりません。どのオルガノフラックスも水洗装置で完全に除去されるように作られています。
手動、自動を問わずすべての装置での洗浄順序は次の通りです。
| 除去薬品 |
オルガノフラックスはいずれもハンダ槽通過後黒変(炭化)したり、水溶性を失ったりしないように作られていますが、有機金属複合塩がハンダ付け中に形成されることがあります。中和剤 #2051-B-3を使用しますと、これらの複合塩が水溶性となります。水7に対して1の割合で、混合しますと青色を呈します。使用するに従ってその色が薄くなってきますので、逐次中和剤を添加して元の水:中和剤 7 : 1のときの色に戻して下さい。この方法によってオルガノフラックスの信頼性と再現性が維持されます。
| 洗浄度の測定 |
によって正しいハンダ付けが完了しました。そこでこのハンダ付けシステムと洗浄システムが品質管理規定に基づく正しい部品を生産しているがどうかを判定しなければなりません。
抽出水導電率試験(Water Extract Conductivity Test)がオルガノフラックスを使ってハンダ付けをし、水洗した回路の洗浄度を測定するのに最も優れた方法です。
使用装置:導電ブリッジ恒温槽
テスト法:供試テストと同時に対照、ブランクテストを二点用意する。第1は水(Water blank)そのもので、第2はフラックスハンダ洗浄工程を通じていないプリント基板の一部又は、部品。
判定
供試テストの抽出水の電気抵抗(ohm/cm)は、第2のブランクテスト抽出水(即ち問題の製造工程を通していないPC板又は部品の抽出水)の電気抵抗(ohm/cm)と同じか、それ以上でなければなりません。
第1の基準品(即ちいずれも浸漬していない水)そのものは単に高品質水のohm/cm電気抵抗値の低下率を示すに過ぎません。
オルガノフラックス #3355-11を使ってハンダ付けし、ハンダ付け後、手動式スプレイ装置を使って、次の順序で洗浄乾燥します。
この後、その洗浄効果を上記の方法で測定した場合、平均数値は次のようになり、この数値はきれいな回路組立と優れた洗浄工程管理を示すものです。
オルガノフラックス平均数値
| 第1基準 | 第2基準 | ||
| 水 Water blank |
組立てずみ、未ハンダ付け回路 | 組立てずみ、ハンダ付け後洗浄した回路 | |
| 40℃で4時間放置後の 抽出水電気抵抗 ohm/cm at 25℃ |
1,080,000 | 560,000 | 580,000 |
| Organo Flux の特性 |
規格表
| 品番 | #3355 | #3355-11 | #735 | #735-11 | Additive(添加剤) |
| 比重(25℃) | 1.07 | 0.945 | 1.065 | 0.945 | 0.786 |
| 平均重量 kg/gal (25℃) | 4.05 | 3.57 | 4.03 | 3.57 | 2.97 |
| 色 | 赤 | ピンク | ブルー | 淡いブルー | 無色透明 |
| 引火点℃ (註1) | なし | 30℃ | なし | 34.4℃ | 12.8℃ |
| 主成分 | グルタミン酸重合体 | グルタミン酸塩化水素、酸塩 | 99%イソプロピルアルコール | ||
| 固形分% (註2) | 26.5 | 15.5 | 18.8 | 10.2 | |
(註1) クリーブランド・オープン・カップテスト法。
(註2) ASTM D 1644-59 による。