Aluprint カラー・ペーストは陽極酸化アルミニウムの印刷用としてそのまま簡単に使用できるペースト品で、水に不溶性の染料でありますが、溶剤糊剤等、必要な添加物は全部含んでいます。
Aluprint 3Rカラー・ペースト(防染効果を有する)は、特により複雑な形のプレート用ペーストであり、その印刷物をエッチング、陽極酸化処理、染料溶液等の水性処理液から保護しなければならないような場合に使用されます。Aluprint 3Rカラー・ペーストを使用すれば、例えば光沢のある文字の部分を浮かし艶消しのエッチングを行ない、染色もしくは未染色で地の部分をくぼめて、単色もしくは多色のプレート等を製造することができます。又単色もしくは多色染めのプレートは一般的なアルミニウム染料の水溶液を用いて引続きその上にオーバー染色することによっても得られます。
Aluprint カラー・ペーストの3R同士であれば相互に如何なる割合にでも混合して差し支えありません。
但し混合する場合にはペーストを薄めたり希釈したりする場合と同様に注意して行なわなければなりません(5及び6項を参照のこと)。淡色の色相の場合には第5項に掲載してある事柄を考慮に入れてください。
輪郭や細線の鮮明な印刷は非常に注意して作成されたスクリーンを用いて始めて得ることができます。一般に現代のスクリーン製造法で作成されますが、下記の特殊要因には留意しなければなりません。
合成繊維の紗(例えばポリアミド、もしくはポリエステル)が特に適しています。200〜355メッシュのものが最適です。
鉄もしくはアルミニウム製のスクリーン枠を用いると最上の結果が得られます。枠に紗を固定すること、紗の張り具合、ならびに前処理(脱脂、又は他の表面処理)等に関しては、紗の取り付けに関する注意事項を十分考慮して行なわなくてはなりません。
耐溶剤性の直接感光乳剤
この工程は適宜行います。
溶剤、溶剤蒸気もしくは特別の薬品等を用いてシートの脱脂を行なうことは絶対に不可欠です。
この工程もまた任意のものです。
陽極酸化は従来の一般の方法で行ないます。(例えばD.C及び硫酸を使用する処理法) 下記の条件が特に適しています。
温度を高くすることにより吸着性に富んだ皮膜が得られますが、その膜は十分な硬度を有しません。又加工時間を延長すると皮膜の厚みが増加し、従って染料の吸着度を高めます。5μ又はそれ以下の厚さの皮膜の場合には淡色のプリントしか得られません。
洗浄は5〜10分間冷流水を用いて十分に行います。もしできれば二つの洗浄槽を使用してください。
均染を得るためには陽極酸化アルミニウムを均一に完全に乾燥するのが重要な条件です。例えば埃の無い場所に吊るすか、暖かい空気の流れている場所に放置するかして20〜50℃の温度で乾燥します。
ここでの一般的なスクリーン印刷とは(フィルム印刷、ステンシル印刷又は絹紗スクリーン印刷法としても知られている)、スクリーンとスケージを用いて陽極酸化アルミニウムの表面にAluprintカラー・ペーストを印刷固着させる方法です。印刷を行なう際、そのデザインと装置によってスクリーンとシートの間隔を開ける場合と開けない場合とがあります。シートはスクリーン印刷台にしっかりと固定しなければなりません。完全に密着させる方法としては、例えば吸引用の穴を備えた印刷台にシートを置き、その部分から吸引(真空にする)する方法等があります。印刷の品質はかなりの程度使用するスキージの型によって左右されます。ゴムの硬さや形状はデザインに従って決定しなければなりません。一般に鮮明な印刷物を得る為にはあまり硬すぎないスキージを用いて唯一度のストローク(印捺)だけで仕上げなければなりません。
多色ハーフ・トーン・スクリーン印刷の場合には、印刷を行なう際、色が正確に合致するようにオリジナルにマークが付いています。次いで紙のハーフ・トーン・スクリーン印刷の場合と同様に、黄、赤、青、黒、各々の色相の色分解を写真を用いて準備し、印刷用スクリーンに転写し、基本色をAluprintカラー・ペーストを用いて印刷します。又各一色の印刷毎に乾燥を行なわなければなりません。通常黒の部分は最後に印刷します。
“Aluchromy”彩色法は実際には“印刷”とは全く関係の無い珍しい方法です。この方法は油を使用するペイントブラシか、又はGouach法(ゴム水彩画法)で陽極酸化アルミニウム・シートにAluprint 3Rを塗布する方法です。このことからも明らかですが、弊社のアルミニウム染料を用いて前以って染色した未封孔のシートにAluprintペーストを塗布することも又可能です。この“Aluchromy”彩色法では印刷用のペーストを稀釈しておくことが必要です。(第6項参照のこと)
淡色のプリントの場合はAluprint Reducer 3Rを用いて、Aluprintカラー・ペーストを薄めます。完全にミックスして均一なペーストを作ることが重要です。しかしながらAluprintカラー・ペーストを薄めると品物の耐光堅牢度が減少します。Aluprint Reducer 3Rを防染用に使用する方法は7.2項に掲載してあります。
通常の場合にはAluprint カラー・ペーストを稀釈する必要はありません。しかしながら、特殊なデザインのためにペーストの流動性を高める必要性の生じた場合にはAluprint Diluent 3Rを使用して調整することができます。
エッチング及び艶消し加工中のAluprint 3Rカラー・ペースト印刷物は一方ではエッチング加工法及びその装置の種類、他方では印刷する際の方法によって左右されます。それ故、実際に使用する場合には工場の実施条件に合わせて、最適の方法を選んで下さい。
Aluprint 3Rカラー・ペーストは通常酸及びアルカリ性エッチングならびに艶消し液の両者共に対して安定です。印刷操作は特に注意を払わなくてはなりません。印刷カラー・ペースト層はできるだけ均一で薄すぎず、かつほこりと孔のないように形成することによってのみ満足すべき結果が得られます。孔のないような印刷カラー・ペースト層を形成するには特に次のことに注意が必要です。印刷物は常温でゆっくり乾燥させるのがこの目的に適しています。その後引続いて陽極酸化処理を行ないますが、これはエッチングの部分を未染色のままで残す場合でも、その部分を保護するために必要です。
染色された地の部分に無色の文字を浮かすような防染効果を得るには、陽極酸化処理を施した未染色の材料にAluprint Diluent 3Rを用いてプリントを行ない、引続き水溶性のアルミニウム染料を用いてオーバー染色します。(第9項参照のこと)
印刷した品物はオーバー染色、オーバー・プリント、エッチング、封孔処理等の加工を行う前に完全に乾燥しなければなりません。空気中に1〜2時間放置して乾燥します。最大70℃までの温風を利用すると乾燥が促進されます。印刷されたペースト中に含まれている染料は、乾燥中に酸化皮膜中に拡散します。
Aluprint 3R印刷物は何ら問題なく弊社の水溶性アルミニウム染料でオーバー染色を行なうことができます。印刷した部分は防染されており、染色されることはありません。又それと反対の加工を行なうこともできますし、染色した未封孔処理のアルミニウムの上に印刷することもできます。しかしこの場合にはプリントの色相は染色物の色相に影響されます。
陽極酸化を施し印刷したアルミニウム・シートは下記の方法のいずれかで封孔処理を行なうことができます。
a) 水によるシーリング、pH5.5、温度沸点で20〜30分間処理
b) ニッケル・アセテート・シーリング、pH5.5、温度沸点で20〜30分間処理
c) 3〜4g/lのSealing Salt ASを用い沸点で20〜30分間処理
d) スチーム・シーリング 20〜30分間
沸騰水中で封孔処理を行なうのが最も簡単かつ経済的な方法です。
Aluprint 3Rカラー・ペーストの場合は封孔処理後に溶剤を用いて取り除かなければなりません。第12項に記載してある溶剤と同じ物がこの場合にも使用されます。
この用途には下記の溶剤が適しています。
これらの溶剤のうちには有毒かつ可燃性の物があるということに注意しなくてはなりません。それ故、そのような溶剤を使用して作業する際には通常の予防手段(換気、ならびにスパークに対する予防処置等)を講じなくてはなりません。スクリーンをできるだけ保護するために上記の溶剤をできるだけ物理的力をかけずに(柔らかいペイントブラシを使用するのが最適です)使用することをおすすめいたします。
耐光堅牢度は良好です。しかしながらそれも染料及び使用状態―特に濃度や陽極酸化皮膜の状態によって左右されます。
標本の印刷物(3.4項の陽極酸化条件に準じ、12μの酸化皮膜上にAluprint 3Rカラー・ペーストを用いて作成したもの)の耐光堅牢度をサンプルの横に示してあります。
等級は繊維工業のISOブルー・スケールと比較して決定しました。等級8は最高の耐光堅牢度、1は最低の耐光堅牢度を示します
Aluprint Yellow 3R Paste
Aluprint Red 3R Paste
Aluprint Blue 3R Paste
Aluprint Turquoise 3R Paste
Aluprint Green 3R Paste
Aluprint Black 3R Paste
Aluprint Reducer 3R Paste (色濃度の希釈剤)
Aluprint Diluent Liquid (ペーストの流動性向上剤)